先日ゲーセンへ行った。
私は基本ゲームがどれもこれも壮絶に下手である。リズム系は一瞬にして機械からブーイングを浴びること火の如し、ガンゲーはステージ1でゾンビに食われる速さたるや風の如し、レース系はもう普段の運転が大丈夫かってくらいガツガツ壁にぶつかる事林の如し、あとは特に思いつかないが、たぶん何かが山の如しである。
おお、上手く揃ったではないか。これはもう”風林火山”と言わしめるべきであろう。
「我、ゲームの不得手であること、風林火山の名の下に有り」と叫べばなんだか格好良く見えやしないだろうか。「風林火山ってなんだよ」とか聞かれたら、上記の事を言えばいい。「”山”の何かってなんだよ」って突っ込まれたら、ちと辛いけど、無理やり押し切れば良いだろう。押し切れるかは別にして。
そんな風林火山を実としている私ではあるが、その中でも特にUFOキャッチャーが苦手である、と同時にあの機械へ金を突っ込む気にどうしてもなれない。友達が500円を費やしてぬいぐるみを取ったりしているが・・・普通に買えよ、と。買ったほうがいいだろ、と。つい突っ込む事風の如し。友達怒る事火の如し、ゲーム機の前から動かざる事山の如し、その静かで集中した面持ち足るや林の如し・・・・・こちらでも風林火山が出来てしまった。しかも出来がよい。なんだこれ。
しかし、そうやってUFOキャッチャーを忌避してきた私ではあるが、一人だけやらないと言うのも微妙な空気を醸し出してしまうのは何故なのだろう。私は金を使いたくないだけなのに、その目はなんだと。私が何か悪い事をしたかと。世界中の人に叫びたい気分であった。
しかし、叫ぶ勇気は無かったのでUFOキャッチャーをやることにした。人間ってなんてちっぽけなんだろう!!!
100円を投入してアームを動かした。すると、なんと一つ取れた。ぬいぐるみだった。取り出すと、既に解れて綿が出ていた。
同じところで取った友達のぬいぐるみには、それが無かった。
私は泣いた。心で泣いた。二度とUFOキャッチャーなんかやるまいと、私は固く心に誓った。
その後、600円が財布から消えた。全てUFOキャッチャーだった。
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